常呂漁業協同組合 本部
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常呂漁協について
環境への取り組み

常呂漁業協同組合の森づくり運動
「海と山と川は一体だ。いい森なくして、きれいな水はない」
母なる川を守る
オホーツク海に注ぐ最大の河川で、北海道第5位の流域延長120.2キロメートル、流域面積1,930平方キロメートルを誇る一級河川常呂川は、私達の暮らしを支えてきた「いのちの大河」です。
高度経済成長の時代、都市化の進展によって流れ込む都市排水、製糖、澱粉工場排水が増加、加えて上流でのパルプ工場の排水で、サケの河川そ上数では北海道で5本の指に数えられた常呂川も、死の川に近い状況になり、サケが激減、沿岸の漁業資源にも影響が出始めました。
昭和37年、生活を脅かされた常呂の漁民たちは常呂川汚染防止総決起集会を開き母なる常呂川の浄化運動に立ち上がりました。北見市で漁民大会を開催、デモ行進を行い改善を叫びました。そしてとうとうパルプ工場を操業中止に追い込んだのです。

植林活動の歩み
ところが、昭和54年頃から、今度は常呂川の上流80キロ、置戸町にあるサケ・マスふ化場の湧水が減少し始めました。原因は、周辺の森林伐採でした。
常呂漁協は、昭和36年頃から町内の山林を買い植林を始めていました。当初の目的は資産形成のためでしたが、この頃から、植林の目的は常呂川の環境保全へと切り替わっていきました。
昭和63年、置戸町のふ化場隣接地30ヘクタールを購入。平成元年に白樺5,400本、平成2年にアカエゾマツ18,000本を植樹。平成3年には、20ヘクタールを追加購入し、平成4年には白樺51,600本を植樹しました。また、常呂町内でもサロマ湖畔に「魚付き林」として11ヘクタール、常呂川沿岸の土地95ヘクタールを取得。平成6年には分収造林事業にも参画しています。
常呂漁協のこれまでの植林面積は、345ヘクタール、64万本にも及んでいます。植樹にあたっては北海道大学東三郎教授(当時)が技術指導を行い、漁協女性部が先頭に立ちました。

常呂漁協の植樹実績
地域 樹種 面積
(ha)
本数
(千本)
北見市常呂町栄浦 (ワッカ) カシワナラ、トドマツ他 11.08 136
北見市常呂町吉野、登 カラマツ他 109.86 249
北見市常呂町吉野
(小笠原の森)
カツラ、ミズナラ他 4.80 4
北見市常呂町福山 トドマツ 32.16 66
北見市端野町豊実
(100年の森)
カラマツ他 103.16 136
常呂郡置戸町勝山 シラカバ、アカエゾマツ 60.24 130
常呂郡置戸町春日 シラカバ他 12.80 12
常呂郡佐呂間町浜佐呂間 シラカバ、カラマツ 0.96 10
その他 14.22 10
合計 349.28 753

環境を考慮したまちづくり
川を守るために森林をつくるこの常呂漁協の活動は、全国初の町道廃止によるワッカ原生花園の自然保護施策の展開など、環境を第一に考えるまちづくりへと行政の施策にも影響を与えるようになってきました。
このような先駆的な活動が高く評価され、常呂漁協は平成4年漁業団体として全国で初めて第10回「朝日森林文化賞」を受賞。また平成13年には、緑化推進運動の功績を認められ内閣総理大臣賞を受賞しました。

未来への架け橋として・・・
常呂町はほたて養殖発祥の地であり、常呂漁協はほたての品質・水揚げ量とも全国でも有数のホタテ地帯です。この輝かしい実績を築いた常呂の漁業者は次のように語ります。
「苦難の時代を乗り越え、今のこの恵まれた環境を守り、与えてくれた先達に感謝しながら、先達の誇り高い志に学び、少しでも良い環境を自らの手で守り育むことのひとつが、山を買い、木を植えていくことだ。」
常呂漁協の森づくり運動は、いのちの大河「常呂川」と共に生きる漁民の英知であり、その実践は次世代を紡ぐ未来への架け橋事業として全国各地に共感の輪を広めています。